前回 の記事「 Mālama Hawaiʻi (マラマハワイ)デビューしよう!」では、これからのハワイ旅行に求められている「Mālama Hawaiʻi (マラマハワイ=ハワイを思いやる心)」と、それを実践する旅行者「Pono Traveler(ポノトラベラー)」を特集しました。
今回はその「マラマハワイ」を源流として生まれた持続可能な社会を目指す主なプログラムの1つ「アロハプラスチャレンジ」を、ハワイ州観光局が特設サイト上で発信しているメッセージを交え、私たち観光客がbikiを通して楽しみながら貢献できることを例にご紹介していきたいと思います。bikiに乗って、ポノトラベラーになろう。
「アロハプラスチャレンジ」ってなあに?
アロハプラスチャレンジ(6 Goals of Aloha+Challenge)とは、近年世界で取り組みが進められている"SDGs"を基に、ハワイ州が独自に設定した持続可能な目標達成のための特別プログラムです。
1.クリーンエネルギーへの転換
“2030年までにエネルギー供給量の70%をクリーンエネルギーへ転換。70%のうち40%を再生可能エネルギー、30%をエネルギー効率として転換。2045年までに100%代替エネルギーで供給することを目標にしています。”
1人が1kmを移動する際に生じるCo2排出量は、自動車が約133g、バスが約54g、鉄道が約18gと言われています。例えばホノルルマラソンのコースを車で走行した場合、その排出量は約2.2kgにものぼり、途中で渋滞が生じるとその量はさらに増加します。
それに対して自転車であるbikiは化石(石油)エネルギーを一切使用しないため、Co2を排出しません。ホノルルマラソンコースだけでなく、ホノルル中をどんなに走り回っても、Co2の排出量は完全に「0」のまま交通手段としてbikiを選ぶことはもちろん、行先に合わせて移動手段の一部を自動車やバスから“biki”に切り替えるだけでも、その効果はハワイにとっても地球にとっても、大変大きなものになります。
2.地元産の食材供給
“現在ハワイの食料自給率は約10%。2030年までにハワイ州の食料生産量を2倍に増やし、消費される食料の20〜30%を地元産のもので賄う目標を掲げています。地元産食料価格を削減する他、食料廃棄物の削減も目指します。”
かつては食料自給率が100%だったハワイ。それがいつしか州外からの輸入割合が大きくなり、お店に並ぶ商品もハワイ外のものが当たり前になってしまいました。
でもbikiに乗ってワイキキから少し足を延ばした先では、ハワイ産の食材や、それらを使用した美味しいメニューを提供するローカルレストランが増えてきています。またスーパーマーケットの一角でもローカル食材コーナーを目にする機会も多くなりました。せっかくのハワイ旅行。日本ではなかなか出会うことのできないハワイのエネルギーで育ったハワイの恵みたちを、存分に堪能してみるのはいかがですか?
3.天然資源の管理
”淡水の確保、河川流域の森林30%を保全、地元住民主導型の海洋資源管理、外来種抑制、ハワイ固有種の保護などを通して自然資源の保全を目指します。また、淡水の確保や外来種へのバイオセキュリティ計画も含まれています。”
bikiで楽しむホロホロ時間には「ハワイを全身で感じられる」をはじめ「ハワイの自然が残されている場所や、ハワイならではの生き物に出会うことができる」など、様々な魅力が詰まっています。
そこで皆さんに注意していただきたいのが、前回の記事でも触れたポノトラベラーの大事な5ヶ条「海洋動物との距離を保つ」「海に優しい日焼け止めを使う」「森林へ入る時には、靴裏の泥をキレイに落とす」「進入禁止エリアには立ち入らない」「エコバッグやマイストローを常備する」です。これらは一見些細な行動のようですが、そうした一人ひとりの積み重ねが、ハワイの未来を守ることにつながります。
4.固形廃棄物の削減
”リサイクル、生物学的変換、生活習慣の改善、ゴミ・排水処理の方法開発などによって2030年までに70%の廃棄物削減を目指します。資源の再利用やリサイクルにも取り組みます。”
bikiで出かけた先々で出会う、美味しい食事やドリンク、スイーツたち。それらを楽しんだりto goする際には、使い捨てのものはできるだけ避け、ぜひとっておきのマイエコグッズを使用しましょう。
ハワイには、地球にやさしいサスティナブルな素材で作られた、アイディア満載のおしゃれアイテムが日々生まれています。次回ハワイでは、そうしたアイテム選びからスタートしてみるのも楽しいかもしれません。
5.スマートで持続可能なコミュニティ
“2030年までに経済的な豊かさや、交通手段の幅広い選択肢、災害からの回復力、温室効果ガスの排出削減、生活しやすい社会の形成を目指します。住宅費や交通費の削減、公共空間の多様化、土地利用の改善も含みます。”
サスティナブルな観光の実現へのキーワードとして挙がることの多い「自然や歴史文化、ルールの尊重」ですが、何気ない場面の中でのハワイの人々との良好な関係構築も忘れてはいけません。
例えば、bikiに乗って出掛けた先で空間を共有した人々や店員さんとのコミュニケーション。日本では目を合わすこともなく静かにやり過ごすことが多いですが、ここはハワイ。日本ルールでいることにより、ハワイの人々には「あれ?」と残念な気持ちにさせてしまっていることも少なくありません。
ここはぜひ恥ずかしがらずに「Aloha/Hi」や「Mahalo/Thank you」を笑顔を添えて届けてみましょう。初めはドキドキするかも知れませんがすぐに慣れます。また、笑顔で返してもらえたり、それをきっかけに仲良くコミュニケーションが取れたりと、楽しい時間を共有することができるようになります。
6.グリーンジョブおよび環境教育
“2030年までに、質の高い教育、雇用、労働力や専門的な能力の開発、イノベーションと起業機会の創出、持続可能な観光促進、経済の多様性を強化し、グリーン成長の見通しを高め、地元のグリーンジョブや環境教育を増やします。”
このゴールに対して私たち観光客にできることは、ハワイに旅立つ前に「ハワイの歴史や文化、ルールなど、一つでも多くのマラマハワイを身につける」ということです。
事前知識なくハワイを訪れる場合と、少しでも身につけて訪れるハワイとでは、見える世界はまるで異なります。知識を身につければ身につけるほど、bikiで数分ホロホロするだけでも、「これでもか!」というほどのハワイの魅力に出会うことができます。こうしたハワイの奥深さこそが、ハワイが持つ本当の魅力なのかも知れません。
(引用:ハワイ州観光局「 ハワイ独自の取り組み “アロハプラスチャレンジ”について 」より)
いよいよ次は、「bikiに乗って楽しむハワイ〜実践編〜」に突入です。 次回 はマラマハワイの一環として整備が進むbikiユーザーの強い味方「バイクレーン(自転車用通路)」をお届けします。どうぞお楽しみに。
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